🔹出題形式:計算+概念理解
🔹目的:母平均の推定・差の検定・信頼区間の意味を理解する
🔹時間目安:各問3分 × 10問(合計30分)
第1問
「検定」とは何を行うための手法か?
解答例:
ある主張(仮説)が正しいかどうかを、
データに基づいて判断するための統計的手法。
第2問
「帰無仮説(H₀)」とは何か?
解答例:
「差がない」「効果がない」と仮定する考え。
検定では、まずこの仮説を立ててデータで反証する。
第3問
「対立仮説(H₁)」とは何か?
解答例:
「差がある」「効果がある」と主張する仮説。
検定の目的は、この仮説を支持できるか確認すること。
第4問
有意水準5%とはどんな意味か?
解答例:
誤って帰無仮説を棄却する確率が5%という基準。
=誤って「差がある」と判断するリスクが5%。
第5問
標本平均の標準誤差(SE)の式を示せ。
解答例:
SE = σ / √n
(母標準偏差σが分かっている場合)
第6問
母平均μ=100、母標準偏差σ=10、n=25 のとき、
標本平均の標準誤差を求めよ。
解答例:
SE = σ / √n = 10 / √25 = 10 / 5 = 2
第7問
標本平均105が得られたとき、
母平均100との差が偶然かを調べるための検定統計量Zを求めよ。
(σ=10, n=25)
解答例:
Z = (x̄ − μ) / (σ / √n)
= (105 − 100) / (10 / 5)
= 5 / 2
= 2.5
第8問
上の結果で、有意水準5%(両側検定)のとき、
Z=±1.96を基準に判断せよ。
解答例:
|Z| = 2.5 > 1.96 → 帰無仮説を棄却
→ 差は統計的に有意である。
第9問
信頼区間95%とは何を意味するか?
解答例:
母平均が、その区間内に含まれる確率が95%であるという意味。
(「確実に入る」ではなく「信頼できる範囲」)
第10問
標本平均100、σ=10、n=25 のとき、
母平均の95%信頼区間を求めよ。
解答例:
信頼区間 = x̄ ± 1.96 × (σ / √n)
= 100 ± 1.96 × (10 / 5)
= 100 ± 3.92
→ [96.08 , 103.92]
✅ まとめ
| 用語 | 意味 | 代表式 |
|---|---|---|
| 帰無仮説 H₀ | 差がないと仮定 | – |
| 対立仮説 H₁ | 差があると主張 | – |
| 標準誤差 SE | 標本平均のばらつき | σ / √n |
| Z値 | 標準化された差 | (x̄ − μ) / (σ / √n) |
| 信頼区間95% | 母平均が入る範囲 | x̄ ± 1.96×SE |
📍ポイント
- 「差がある」ではなく「偶然とは言えない」を確認するのが検定。
- 有意水準5% → Z=±1.96(丸暗記OK)
- 信頼区間95% ↔ 有意水準5%は表裏一体。
- QC検定では「Z値の算出」と「区間の意味」を問う問題が頻出。