QC検定 計算問題

📘 第7章:「検定と信頼区間」計算演習10問

🔹出題形式:計算+概念理解
🔹目的:母平均の推定・差の検定・信頼区間の意味を理解する
🔹時間目安:各問3分 × 10問(合計30分)


第1問

「検定」とは何を行うための手法か?

解答例:

ある主張(仮説)が正しいかどうかを、
データに基づいて判断するための統計的手法。

第2問

「帰無仮説(H₀)」とは何か?

解答例:

「差がない」「効果がない」と仮定する考え。  
検定では、まずこの仮説を立ててデータで反証する。

第3問

「対立仮説(H₁)」とは何か?

解答例:

「差がある」「効果がある」と主張する仮説。
検定の目的は、この仮説を支持できるか確認すること。

第4問

有意水準5%とはどんな意味か?

解答例:

誤って帰無仮説を棄却する確率が5%という基準。  
=誤って「差がある」と判断するリスクが5%。

第5問

標本平均の標準誤差(SE)の式を示せ。

解答例:

SE = σ / √n
(母標準偏差σが分かっている場合)

第6問

母平均μ=100、母標準偏差σ=10、n=25 のとき、
標本平均の標準誤差を求めよ。

解答例:

SE = σ / √n = 10 / √25 = 10 / 5 = 2

第7問

標本平均105が得られたとき、
母平均100との差が偶然かを調べるための検定統計量Zを求めよ。
(σ=10, n=25)

解答例:

Z = (x̄ − μ) / (σ / √n)
  = (105 − 100) / (10 / 5)
  = 5 / 2
  = 2.5

第8問

上の結果で、有意水準5%(両側検定)のとき、
Z=±1.96を基準に判断せよ。

解答例:

|Z| = 2.5 > 1.96 → 帰無仮説を棄却  
→ 差は統計的に有意である。

第9問

信頼区間95%とは何を意味するか?

解答例:

母平均が、その区間内に含まれる確率が95%であるという意味。  
(「確実に入る」ではなく「信頼できる範囲」)

第10問

標本平均100、σ=10、n=25 のとき、
母平均の95%信頼区間を求めよ。

解答例:

信頼区間 = x̄ ± 1.96 × (σ / √n)
          = 100 ± 1.96 × (10 / 5)
          = 100 ± 3.92
→ [96.08 , 103.92]

✅ まとめ

用語意味代表式
帰無仮説 H₀差がないと仮定
対立仮説 H₁差があると主張
標準誤差 SE標本平均のばらつきσ / √n
Z値標準化された差(x̄ − μ) / (σ / √n)
信頼区間95%母平均が入る範囲x̄ ± 1.96×SE

📍ポイント

  • 「差がある」ではなく「偶然とは言えない」を確認するのが検定。
  • 有意水準5% → Z=±1.96(丸暗記OK)
  • 信頼区間95% ↔ 有意水準5%は表裏一体。
  • QC検定では「Z値の算出」と「区間の意味」を問う問題が頻出。

-QC検定, 計算問題