🔹出題形式:記述+計算過程あり
🔹目的:データ間の関係を数値・グラフで把握できるようにする
🔹時間目安:各問3分 × 10問(合計30分)
第1問
相関分析の目的を簡潔に述べよ。
解答例:
2つの変数の関係(強さ・向き)を数値で表すこと。
第2問
相関係数 r の範囲を答えよ。
解答例:
−1 ≦ r ≦ +1
第3問
r > 0 のとき、どんな関係を意味するか?
解答例:
xが増えるとyも増える「正の相関」。
例:身長と体重
第4問
r < 0 のとき、どんな関係を意味するか?
解答例:
xが増えるとyが減る「負の相関」。
例:気温と暖房使用量
第5問
r = 0 に近いとき、どんな関係か?
解答例:
xとyに線形関係がほとんどない。
(ただし、非線形な関係がある可能性はある)
第6問
次のデータから相関係数 r を求めよ。
x: 1, 2, 3
y: 2, 4, 6
解答例:
r = Σ(x−x̄)(y−ȳ) / √[Σ(x−x̄)² × Σ(y−ȳ)²]
x̄ = 2, ȳ = 4
r = [(1−2)(2−4) + (2−2)(4−4) + (3−2)(6−4)] / √[(1²+0²+1²) × (2²+0²+2²)]
= [2 + 0 + 2] / √[(2) × (8)]
= 4 / √16
= 4 / 4
= 1.0
→ 完全な正の相関
第7問
r = −1 の場合、散布図はどんな形になるか?
解答例:
右上がりではなく右下がりの直線状。
完全な負の相関。
第8問
外れ値が1つだけ大きく離れているとき、
相関係数rにはどんな影響があるか?
解答例:
rの値が大きく変化する(過大または過小になる)。
→ 外れ値は相関分析に強く影響する。
第9問
次の相関関係の中で、因果関係があるとは言えないものを選びなさい。
- 気温とアイスの売上
- 勉強時間とテストの点数
- 救急車出動回数とアイスの売上
解答例:
③ 救急車出動回数とアイスの売上
→ 共通の要因(気温)があるだけで、因果関係ではない。
第10問
相関係数 r = 0.9、決定係数 R² を求め、意味を説明せよ。
解答例:
R² = r² = 0.9² = 0.81
→ yの変動の81%はxで説明できる。
→ 非常に強い相関関係。
✅ まとめ
用語 | 意味 | 備考 |
---|---|---|
相関係数 r | xとyの線形関係の強さ | −1〜+1の範囲 |
r > 0 | 正の相関 | x↑→y↑ |
r < 0 | 負の相関 | x↑→y↓ |
r ≒ 0 | 関係なし | 線形関係がない |
R² | 当てはまりの良さ(寄与率) | r² |
📍ポイント
- 相関は「関係の強さ」、因果は「原因と結果」——混同注意。
- 散布図を見て「線形か非線形か」を判断できるようにする。
- 外れ値が1つあるだけでrが劇的に変化する。
- QC検定では「rの値の解釈」や「因果誤解の選択問題」が頻出。